7/13(金)の講義は、昨年に続き、今年も鳥井美江先生(人間健康科学系専攻 助教/看護師)にご担当いただきました。タイトルは「高齢化社会と高齢者福祉施設」。今後、ますます重要になってくる領域で、以下についてご講義いただきました。

1.高齢化社会の背景

2.高齢者保険福祉政策

介護保険制度

高齢者福祉サービス

3.在宅療養を支える職種

4.現場のニーズ

HiDEPの趣旨をご理解いただき、短い時間の中でポイントを押さえていただくと共に、鳥井先生ご自身が感じておられる臨床現場のニーズもご提示くださいました。また、看護・介護系の展示会に展示されていた最新機器についてもご紹介くださいました。VRを用いたエクセサイズ・マシーン「イカロス」を体験されている鳥井先生の勇姿は素敵でした。講義の最後は、必ず盛り上がる鉄板ネタ「介護食」です。とろみ剤や嚥下障害の方でも食べられるお煎餅、消臭袋など、今年も種々の介護食や介護製品を持ってきてくださいました。皆、さっそくそれらの製品を試して、盛り上がっていました。

 

高齢者福祉施設の見学は、2組に分かれ、高齢者福祉施設「紫野」と洛和グループホーム「山科小山」を見学させていただきました。

 

高齢者福祉施設「紫野」

https://www.kyoto-fukushi.org/office/detail/msn/

 

洛和グループホーム「山科小山」

http://www.rakuwa.or.jp/kaigo/gh/gh-koyama/index.html

 

施設での流れは、まず施設のご紹介、続いて1時間ほどの見学、最後に施設のスタッフの方々との振り返り、質疑応答で、紫野では森賢一施設長に、山科小山では竹内一博施設長にご対応いただきました。両施設長とも大変お忙しいにも関わらず、最初から最後まで付き添っていただき、施設の取り組みや介護業界の現状についてご説明くださり、受講生の質問にもご丁寧にご回答くださいました。また施設利用者の方々とのふれあいの時間も作ってくださいました。紫野では、利用者の方々に混じって、受講生もカラオケに参加させていただいたのですが、3人共、ガチの熱唱で、想像以上にうまかったです。M2の坂本くんが、なぜ加山雄三の「君といつまでも」をあれほどうまく歌えるのかが謎でした。

 

受講生からは、以下のような気づき、感想がありました:

● 弱視や手足が不自由な方など、それぞれ状態が異なるため、一律に対応することが難しく、いかにテーラーメイド化できるかが、満足度向上に重要なポイントである。

● レクリエーションについても、それぞれが期待する成果は異なるため、まずはレクリエーションの内容と利用者の満足度を評価することが必要ではないか。

● 脊柱側弯の方もおられ、入浴時など既存の機器では対応できない。

● 入浴の際、補聴器を外さなければならないが、外すと全く聞こえなくなり、ケアがスムーズにできなくなる。補聴器を付けたまま入浴してしまうこともある。

● 介護機器がどんどん進化し高機能になるが、高機能過ぎて使用が難しい。使用方法がよく分からない。

● 直接、利用者のおじいさん、おばあさんと触れ合い、お話できたことは大変有意義であった。今後も、HIDEP の見学対象として、外せないものだと思う。

 

鳥井先生、森施設長、竹内施設長、両施設のスタッフの皆様、誠にありがとうございました。貴重な機会をご提供くださり、心より感謝申し上げます。講義や見学で得た知見や経験を、HiDEP活動で活用させていただき、現場ニーズを解決する新しい機器やサービスを創り上げていきます。

 

HiDEP

https://www.ihk.med.kyoto-u.ac.jp/program

 

 

 

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