初日はオブザーバ・講師・スタッフを含めて総勢37名の参加のもと、当プログラムの主催者代表の寺西教授のご挨拶の後、企画・運営統括の山口助教より目的・ゴール・スケジュールの説明を行いました。以下、初日は「医療機器開発」に関する2つの講義、2日目は「デザイン思考」及び「医療機器開発」についてのケーススタディ形式の研修を行いました。

 

1回(7月13日)

  • 1題目は内海先生(がん研究会 法務・知財支援室 シニアアドバイザー)のご講演です。医療機器産業の現状、新規開発のための知財、薬事戦略、新しい分野であるデジタルヘルスやAI診断システムの今後の方向性について、大変幅広く網羅的なご指導をいただきまました。また先生の御経験をもとに、規制当局視点の貴重なアドバイスも提供していただきました。受講生の皆様はこれら先生のアドバイスを常に念頭において、今後のHiDEP作業を進めるべきと思います。

 

  • 2題目は川口先生(ジョンソンアンドジョンソン株 ディレクター)よりのご講演です。先生は医療機器事業で世界のトップを走るJ&J社おいて、胃がん治療領域の、あるイノベーションプロジェクトを成功に導かれました。その御経験を踏まえ、具体的なニーズ掌握の方法やソリューション提案の方向性、失敗から学んだことについて教えていただきました。またHiDEP開始にあたってのご提言として、ニーズ起点に偏ったバイオデザインは必ずしも有効ではない(ニーズ起点だけではなくシーズとの融合による全包囲網的エコシステムを構築するべき)、イノベーションとは何かをいつも振り返るべき(例えば既存の考え方の応用や組み合わせであっても立派なイノベーションとなりうる)等、貴重なコメントをいただきました。

 

  • 夜は市内で懇親会を行いました。32名が参加し、ご覧のような盛り上がりです。

 

 

2回(7月14日)

  • 前半は早稲田大学大学院の牧先生(経営管理研究科 准教授)と大角先生(早稲田大学ビジネススクール)による「デザイン思考」のケーススタディ研修でした。ケースメソッドの意義、ブレストのプロセスやコツ、プロトタイプ作製の目的、現場観察・インタビューでの留意点、チーム作業の進め方など、分かりやすく説明していただきました。受講生にとっては、これから始まるHiDEP活動の事前の頭の整理・準備の位置づけとして、いずれもタイムリーなご指導内容でした。

 

 

後半は、内海先生より、前日のご講演に引き続いて「医療機器開発」についてケーススタディによる指導を頂きました。MRI機器に関わるある課題が与えられ、早速チーム作業を開始しました。各チームからソリューション発表を行いましたが、結成初日とは思えないしっかりとした提案がなされ、各メンバーからの発言も活発で、いい感じのスタートであったと感じました。

 

  • 以上、2日間のプログラムを通じて講師の先生方からすぐにでも実践するべき貴重なアドバイスを頂きました。受講生にとってはタイムリーな学びの機会になったと思います。また、今回の受講者は医師、MBA他の学生、病院・銀行他の社会人など多岐にわたる属性の方がバランスよく集まっています。異なる専門性のナレッジ・経験の融合がイノベーション創出のきっかけともなりえますので、メンバー間の切磋琢磨、相互刺激による学びの一層の充実、優れたチーム成果の創出が期待できると思いました。

以上

 

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