2019.12.11
7月より始まったプログラムはいよいよ最終回を迎えることとなり、今回は中川先生のご講演に続いて、各チームの最終発表と審査を行いました。
まずは中川敦寛先生(東北大学病院 臨床研究centerバイオデザイン部門長、東北大学 特任教授)のご講演です。先生は、企業開発者が実際に医療現場に入ってニーズを探索するためのベッドサイドソリューションプログラム(アカデミック・サイエンス・ユニット、ASU)の制度設計や運用で中心的な役割を担っておられます。今回のご講演では、①優れたインフラ・フレームワークを作る、②デザインするスキルを持った人がプロセスをデザインする、③人と人とを繋げる、の3つの課題の解決を目指すASUのプログラムについてなど、海外を含めた豊富なご経験を踏まえた大変貴重なお話をしていただきました。
次がいよいよ最終のピッチです。
ここでは以下の審査員の先生方をお招きし、各提案に対して各評価ポイントの点数化による評価を行っていただきました。
審査員の先生方:
上野博之先生 京都イノベーションキャピタル(株) プリンシパル
虞都 韻先生 (株)日本医療機器開発機構 代表取締役COO
長谷川宏之先生 三菱UFJキャピタル(株) 執行役員 ライフサイエンス長
武蔵国弘先生 (株)京都創薬研究所 代表取締役社長
提案:
Aチーム(心不全セルフモニタリング)
Bチーム(10秒歯みがき)
Cチーム(患者食事量計測)
Dチーム(ストーマ装具改良)
Eチーム(うつ診断アプリ)
評価ポイント:
1.事業の理念…課題設定の適切性/課題解決のインパクト
2.市場性…顧客像・提供価値
3.独創性・革新性 …製品の差別化
4.競合優位性…知財・マーケティング
5.実現可能性-1…人・組織の構成
6.実現可能性-2…技術的達成度
7.実現可能性-3…資金計画
8.実現可能性-4 …本気度
9.収益性 …事業の継続性
10.プレゼンテーション…アピール力/時間厳守
A:
B:
C:
D:
E:
結果、Aチームが最高点で優勝となりました。チームにはArab Health 2020@ドバイへの参加や現地関係者との交流など、海外研修の機会が与えられます。
結果発表後、審査員の先生方に全体のご講評を行っていただきました。まだまだ突っ込みどころが残っているとの指摘もありましたが、提案のレベルが今年度は特に高い、テーマ設定が的確、プレゼンが素晴らしい、5つの提案の全てが会社化出来るのではないか等、いずれの先生からも高い評価とお褒めの言葉をいただきました。これらの結果は受講生の皆さんの努力の賜物でありますが、加えて、メンター、講師の先生方の適切なアドバイスやHiDEPのプログラム内容の一層の充実の成果とも言えると思います。
続いて、岩井研究科長より、受講生一人一人にHIDEP修了証が手渡しされました。
最後に主催者代表の寺西教授よりご挨拶を行いました。プログラムが成功裏に終わったことで、最後まで継続して努力を行った受講生、適切なアドバイスをくださったメンタリングや講師の先生方はじめ関係者の方々に対して、感謝の言葉が述べられました。
受講生の皆様、半年間お疲れ様でした。HiDEPでの学び、気づき、構築したネットワークが今後の皆様のご活躍に少しでもお役に立てばと思います。また、出来れば今後もチーム活動を継続し、事業化を目指していただきたいとも思います。
皆様の一層のご活躍を期待致します。
以上