日時:2020年9月30日(水)18:00-19:30

会場:オンライン(Zoomウェビナー)

講師: 鈴木孝司 先生

(公財)医療機器センター附属 医療機器産業研究所 調査研究室 室長・主任研究員

タイトル: 「AIとDigital Healthが起こす医療機器イノベーション 」

 

医療機器センターの鈴木先生にご講演をお願いしました。先生は医療機器の研究開発に関して多くの企業やアカデミアで講師やメンターとしてご活躍され、AMED「次世代医療機器連携拠点整備等事業」のプログラムオフィサーも務めておられます。また、弊所主催の「HiDEP」におきましても、講師、メンターをご担当いただいております。

 

講演の前半では、医療機器のイノベーションの3つの形態の特徴と新たな価値創出のためのポイントについて詳しく解説していただきました。

①既存技術の組み合わせによる新たな価値創出(例:スマホ超音波診断装置)

②元の製品の目的とは異なる軸の価値創出(例:位置情報と紐づいた体温計)

③長期投資を伴う技術革新による新たな価値創出(例:カプセル内視鏡、経カテーテル大動脈弁置換術)

 

後半では、人工知能(AI)の医療機器への応用について、機械学習による性能変化の有無と医師による最終確認の要否で決まる4つのカテゴリーの機器の現状や課題について、実例を交えて非常にわかりやすく説明していただきました。現時点では性能変化が有るものは日米ともに承認事例はなく、米国ではPreCert Programによる機関認証の仕組みが推進され、日本ではH29厚労省研究事業で議論中とのことです。一方、性能変化が無いもので医師による最終確認が不要な機器については、米国でのみ承認事例があります。

 

Q&Aセッションでは、学習により性能変化する機器や医師の最終確認が不要な機器がいつ頃承認されるのかの見込みや、現在デジタルメディスンとして申請中の機器の保険償還価格など、ホットな話題についての先生の考え方を丁寧に紹介していただきました。

 

以上

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