日時:2023年7月15日(土)13:00-17:00

会場:オンライン(Zoom)

①13:00-15:00

講師:山田仁一朗 先生 京都大学経営管理大学院教授

タイトル:アントレプレナーシップ

②15:00-17:00

講師:望月修一 先生  (独)医薬品医療機器総合機構 スペシャリスト

タイトル:医療機器開発の承認審査

①山田先生講義

以下のトピックスを交えて、アントレプレナーシップの講義を行っていただきました。

・アントレプレナーシップとイノベーション

 -イノベーション=新結合

・アイスホテルの物語

 -小さくてもはじめて想像力の翼を拡げられること

・エフェクチュエーション(実行理論)の5つの原理

  -あなたは何者か?オーナーシップとアイデンティティ

 -「エコシステムマップ」手持ちの手段の展開   -起きてしまったことは、全て良いことだ。視点が変われば価値が生まれる。

今回の講義に先立ち、サラスバシ教授の「エフェクチュアル・アントレプレナーシップ」を読み、アイスホテル事業について考察する参考課題が与えられました。講義ではアイスホテル事業が生まれたきっかけについて、自身の手持ちの手段(自分は誰か、何を持っているか、誰を知っているか)に基づいて行動を起こす重要性や、許容可能な損失の範囲での行動、パートナーとの共創、視点の転換による新しい価値創造について、エフェクチュエーション理論の実践例として解説されました。

また、参加者自身の手持ちの手段(スキル、関係性、資産など)を可視化するためのツールであるエコライフマップを使用しました。限られた時間ではありましたが、参加者は小グループに分かれてワークショップを行い、各自のマップを作成し、グループ内で発表しました。

以上、アントレプレナーシップとエフェクチュエーションの基本的考え方と実践方法について、非常にわかりやすく解説していただきました。

②望月先生講義

以下の項目について先生のご見解や意見を交え、非常に丁寧に解説していただきました。

・医療機器開発の流れ

・医薬品医療機器法とは

・医療機器とは、医療機器のクラス分類と規制

・プログラム医療機器(SaMD)

・医療機器と医療機器プログラムの比較

・標榜と医療機器の該当性

・医療機器プログラムの規制

・医療機器の承認申請と審査

・臨床試験の必要性(臨床評価?臨床研究?治験?)

・特定臨床研究と治験

・治験環境の変化

・医師主導治験

・PMDAの相談業務

 (RS戦略相談、SaMD一元的相談窓口)

・医療機器の製造販売

・市販後の責任と体制

・チームの重要性

以上、医療機器開発にかかわるさまざまな要素や環境の変化、規制当局側の視点、開発者が取るべき適切な対応など、広範な内容を含んだ講義を精力的に行っていただきました。特に、医療機器としての扱いの判断、治験の実施判断とその方法(企業治験、医師主導治験、AROの活用、CROへの委託など)、臨床的有用性の評価(=ニーズの把握)、PMDAとの連携によるチームワークの重要性など、押さえておくべき重要なポイントをわかりやすくまとめていただきました。また急速に進展しているプログラム医療機器(SaMD)の開発についても、時間をかけて丁寧に説明していただきました。今回の知識を活かして、今後のHiDEP活動や医療機器開発に積極的に取り組んでいきたいと考えています。 

以上

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