見学にご対応くださったのは、栗山新一先生(整形外科 助教)、中村伸一郎先生(整形外科 特定助教)、西谷江平先生(整形外科 特定助教)の3名の先生方です。HiDEP受講生10名が参加させていただきました。

いずれの手術もデイサージェリーで、5/14は変形性膝関節症、膝半月板損傷に対する関節鏡下での手術、5/28はロッキングを除去するための半月切除術、6/7は糖尿病によるO脚を治すために膝骨を削り矯正器具を固定する手術でした。

見学前にブリーフィングをしていただき、その後1時間半程度の見学。見学中は、側に付いていただき、随時手術内容のご説明をいただきました。最後は、振り返りの時間をたっぷりとっていただき、受講生からの質問に丁寧にご回答くださいました。見学した受講生の感想、気付きの一部は以下です。

●整形外科領域での診断の難しさ。痛みの原因の特定が難しい。

●「電源入れた」や滅菌処理など、手術のプロセスは自動化、プログラマティックになっておらず、昔からの手術器具に、電子的デバイスを加えるというものになっている。さまざまな状況に対応するという意味では、個々の器具・機器が並列的に置かれていて、人間(チーム)がそれを活用するということで良いかもしれないが、スピードや確実性を高めるためには、より高次の1つのシステムとして統合されるべきという課題があるのでは。

● 患部に血流が少ないため、感染症への対応により繊細にならなければいけない点が、整形外科手術の大きな特徴の1 つ。

●治療機器が概ね欧米製という現状を再認識したが、日本製品にも細かい機能や先行品の改良技術といった長所があることが分かり、日系メーカーによる治療機器開発は、日本国内においては相応のニーズがあるのではないかと思った(市場規模は限られるが)。

●医師の先生が、「画像診断や動画もどんどん高画質化しているが、医師にとってはこれ以上の画質は必要ない。容量も大きくなるし、学会などで利用できない可能性もある」と仰っていた。医療機器がオーバークオリティ化している可能性がある。

長時間に渡り、手術見学、質疑応答にご対応いただきました栗山先生、中村先生、西谷先生、誠にありがとうございました(特に、西谷先生には、患者様が手術室に入るところから見学させていただき、3時間以上ご対応いただきました)。リアルな手術現場を見学させていただき、多くの刺激を受けることができました。

HiDEP https://www.ihk.med.kyoto-u.ac.jp/program

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