講演者:貝沼憲司先生(特許庁 企画調査課 課長補佐)

18:30~ 講演1 「医療系ベンチャーの知財戦略」

国内外ベンチャー企業の知的財産戦略事例集“IP Strategies for Startups”

19:00~ 講演2 「ベンチャーエコシステムの活性化に向けて」

オープンイノベーションの知財ベストプラクティス集“IP Open Innovation”

知財デュー・デリジェンスの標準手順書“SKIPDD”

19:30~ 懇親会

 

今、特許庁はベンチャーの知財支援に力を入れており、2018年4月にベンチャー企業向けのサイトを新設し情報発信すると共に、アクセラレーションプログラムを実施しています。今回は特許庁より貝沼先生をお招きし、特許庁がまとめた知財に関する3つのコンテンツのご紹介と医療系ベンチャーの知財動向や知財戦略についてご講義いただきました。

 

前半の講義では、コンテンツの1つ “IP Strategies for Startups”(国内外ベンチャー企業の知的財産戦略事例集)のご紹介。豊富な事例を交えながら、ベンチャーの知財戦略についてわかりやすくご説明いただきました。また最近増えてきているデジタルヘルスの権利化ポイントについてもご説明いただき、大変勉強なりました。

● EXITの一つであるM&Aでは、人と知財で企業価値を評価する(by 在米VC)

● 独占×知財:知財による独占

● オープンイノベーション×知財:オープンイノベーションに知財がどう貢献するか

● ベンチャーの知財戦略事例:ユニバーサルビュー、ペプチドリーム、Mimi Hearing Technologies、BIONEXUS

● 資金調達×知財:資金調達に知財がどう貢献するか

● ベンチャーの成長ステージ毎の知財活動のポイントや知財体制

● どのようなものが特許になるのか?
事例:キュア・アップ「禁煙患者のためのプログラム」、ライフロボ「食事管理システム」、リーズンホワイ「医療システム」、日本ナチュラルエイジングケア研究所「処方探索システム」、サスメド「不眠症治療支援装置」、mediVR「リハビリテーション支援システム」、トリプル・ダブリュー・ジャパン「排尿予測装置」

 

後半の講義は、“IP Open Innovation”(オープンイノベーションの知財ベストプラクティス集)および“SKIPDD”(知財デュー・デリジェンスの標準手順書)のご紹介。「目標設定・スタンス→推進体制→調査・発掘→評価・見極め→スキーム選択→スキーム運用」というオープンイノベーションのプロセスの各段階での知財に関するポイントや、知財デュー・デリジェンスのプロセスおよび主な調査項目についてご説明いただきました。オープンイノベーションやデュー・デリジェンスについて勉強しようとすると、分厚い専門書を読まなければなりませんが、いずれの資料も要点を押さえコンパクトにまとめらており、入門書としてこのコンテンツで基本的な部分を勉強すると良いと思います。

 

特許庁のベンチャー向けサイトでは、本日ご紹介いただいたコンテンツだけでなく、ベンチャーの知財に関する有用な情報が掲載されています。ベンチャーの方はもちろん、起業を考えておられる研究者の方々もぜひ一度ご覧になられ、ご活用いただければと思います。

貝沼先生、有意義なご講義、誠にありがとうございました。

 

特許庁 ベンチャー向け情報

http://www.jpo.go.jp/sesaku/kigyo_chizai/startup.htm

 

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