日時:2021年10月7日(木)18:30~19:30

会場:オンライン(Zoomミーティング)

講師:正林 和也 先生 (株)Biomedical Solutions代表取締役

内容:ベンチャーの医療機器開発戦略

 

 

数名のベンチャーながら、わずか5年でEXITし(大塚ホールディングス傘下の[株]JIMROによるM&A)、クラス4の脳血管血栓除去デバイスの国内販売を実現した(株)Biomedical Solutionsを率いる正林先生に講演していただきました。同社の事例は、EXIT、医療機器上市を果たした医療機器ベンチャーのベストケースとも言えるかと思います。

まずは、同社の概要、製品、沿革(創業~振り返り)、事業展開について紹介していただきました。中でも印象的でしたのは、初期の研究・開発のほぼ全てが国の補助金で進められたことです。創業当時は当該分野に対するVCの理解が得られなかったためとのことでした。また「何故、M&Aという選択をしたのか」についての考え方を紹介していただきました。海外メーカーは、継続してスタートアップを買収して先端テクノロジーを使った機器を販売すると言った、エコシステムを構築している。一方で日本は特に治療機器の分野が弱い。このような環境の業界の中で勝負する戦略としてM&Aを選択したとのことでした。

 

今後おやりになりたいこととして、次世代医療機器開発推進協議会(内閣官房中心)での活動、(社団法人)JMPRを通じた国内医療機器ベンチャー育成体制構想など、日本における医療機器開発エコシステムの構築への取り組みについて紹介していただきました。

 

Q&Aセッションでは、補助金獲得のポイント、脳血栓領域以外への事業展開可能性、Exit先が決まった経緯、大企業との協業の注意点、KOLとの関係構築、海外展開、投資家との付き合い方法、チームビルディングの方法など、非常にたくさんの質問が出されましたが、いずれに対してもこれまでのご経験や本音のご意見を交えて、丁寧に回答していただきました。以上、非常に内容が濃く、これから起業を目指すものにとって大変勉強になるご講演でした。

 

以上

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