上田克彦先生(放射線部 診療放射線技師長)、小泉幸司先生(放射線部 副技師長)にご対応いただきました。

最初に、上田先生からご挨拶があり、続いて小泉先生から放射線部についてのご説明がありました。放射線部は、一般X線撮影、X線CT検査、MR検査、血管造影、RI(PET-CT装置)、放射線治療といった検査や治療を実施しており、1日に約850名の患者様が検査・治療を受けられるとのことです。

各検査・治療について概要を学んだ後、4名ずつの2グループに分かれて見学へ。上田先生にご案内いただくグループは、核医学→放射線治療→一般X線撮影→読影室の順で、小泉先生にご案内いただくグループは、一般X線撮影→読影室→CT→MRの順で、およそ70分、じっくりと見学させていただきました。

見学終了後は、2グループが集まり、質疑応答の時間を取っていただきました。受講生からの感想、気付きは以下です。

●画像診断機器・画像処理の高度化(5T→3.0T→7.0T)、検査フロアーの導線サイン、マンモグラフィー室での女性技師配置、画像診断法へのAI 導入の可能性など、様々な改善・構想化を進めながら、医療の質と患者満足度の向上に取り組まれていることがよく理解できた。

●X線防護前掛の改善課題として、重量があるため着衣時に多量の発汗を避けられない

●放射線科医師が、読影に忙殺されている為、より効率的に読影できる環境(AI 等の活用)整備が必要。

●患者だけでなく、医療提供者の被曝のリスクを軽減する製品の開発が必要だと感じた。

●脳腫瘍患者に使用するシールドは、閉塞感がかなりあり、脳腫瘍の特徴と相まって、不安症状や不穏症状が出現しやすく、課題を感じる。

●CT×流体力学、CT×核医学のような、異なる技術の融合による診断技術向上のニーズは大きく、今後も進んでいく分野であると感じた。

●放射線技師の方々は、患者にいかにして安心感を持ってもらうかということを常に考えておられるとのこと。そのための工夫として、全体的に木目調の床を使用し、照明も暖色のものを使用しており、またマンモグラフィーの検査では必ず女性技師が常駐し、室内も広く温かみのある内装であった。

 

長時間に渡り、講義、見学、質疑応答にご対応いただきました上田先生、小泉先生、誠にありがとうございました。1つ1つ丁寧にご対応いただき、たくさんの気付きを得ることができました。

 

HiDEP https://www.ihk.med.kyoto-u.ac.jp/program

 

Recently POSTS
PAGE TOP