まず高橋先生から、「顎変形症と顎矯正」のタイトルで、見学させていただく手術についてブリーフィングしていただきました。見学させていただく手術は、顎変形症に対する顎矯正で、ブリーフィングでは、「顎変形症とは何か?」、その目的、顎変形症の治療ステップ、また外科的矯正治療の実際として、上顎・下顎に対する手術法、顎骨延長法、補助的手術法それぞれについて、事例をご紹介いただきながら、ご説明いただきました。術前術後の写真を見ると、大きく改善されており、外見だけでなく、精神面でも改善され、患者さんが明るくなったとのことでした。

ブリーフィングの後は、高橋先生について見学へ。2グループに分かれ、1グループずつ見学し、途中交代です。見学中は、高橋先生が横に付き、適宜、手術についてご説明くださいました。見学終了後は、振り返りで、受講生からは、以下のような感想、気付きがありました。

● 口腔内では、切ることと切らないことのバランスが重要。これは術中、口腔内の目視が難しいため。

● 術中、視界がほとんど遮られており、改善の余地を感じたが、そのような状況であっても手術可能であることに驚いた。

● 口腔外科の手術のよって、患者さんのコンプレックスとなる部分を改善することができ、患者さんの人生に大きな影響を与えることができることを学んだ。

● 美容外科の自由診療(審美目的)との区別が分かりづらい。保険診療か否かの線引が非常にグレー。同じ矯正治療であっても、治療費が大きく異なる。

● 今後最も発展していくのは、術前のシミュレーションや3Dプリンターを用いた高精度な模型製作ではないか。これらによって、より高度な手術が可能になると思われる。

● 口腔機能の回復だけでなく、それによる精神的障害の排除、社会適応性の向上が患者さんにとって重要であると感じた。

長時間に渡り、ブリーフィング、見学、質疑応答にご対応いただきました、高橋先生、誠にありがとうございました。他の診療科とは異なる手術で、また普段テレビ等でも見る機会が少なく、大変勉強になりました。心より感謝申し上げます。

 

HiDEP

https://www.ihk.med.kyoto-u.ac.jp/program

 

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